今月の農作業(2月)柑橘・山椒

JAありだ営農指導課

柑橘

改植準備

植え付け時期は暖かくなってからになりますが、この時期から準備を始めてください。伐採・伐根が完了している園地では、石灰類を施用し土と混和してください。また、平坦地では畝立てを行うと排水がよくなります。定植の1ヵ月前までには、植穴を準備してください。植穴は深さよりも広さを大きめにとり、ヨウリン等を混ぜておいてください。土を作ることは、養分や水分の供給だけでなく、根の張りを良くし樹体を支え、根を温度変化や有害物質から守る役割を果たします。樹を育てる時、地上部に目が行きがちですが、根が大きく張れない環境では樹の成長に大きく影響します。改植を行う際はぜひ土にも目を向けてください。

改植について疑問点があれば営農センター、AQ選果場にお問い合わせください。

密植園の見直し

密植園では、作業性の悪化や病害虫の発生、日照不足による品質不良が起こります。間伐でも容易に空間を作る事が出来ますが、いずれ空いた空間に枝が伸びてくるため、まず整枝・縮伐で改善可能であるか確認してください。それでも改善できない場合に初めて間伐を行ってください。

●整枝

2月以降本格的に整枝・剪定の時期になります。柑橘では、主枝が2~3本で地面に対して垂直に立っており、亜主枝が水平であることが理想の樹形となります。主枝が開いていると、内向枝や徒長枝の原因にもなるため、まずは主枝を立たせることが重要になります。主枝が立つことで、亜主枝が水平になり発芽・着果のバランスが良くなると共に、樹冠がコンパクトになることで、樹間に空間が生まれ密植園の改善にも繋がります。(図1)

●縮伐

密植園の特徴として、枝数が多い事が上げられます。そのような園地では、主枝の同年枝を切ることで改善できます。(図2)また枝数が多くなれば、作業性の低下や、枝の強弱が出来てしまい、品質のバラつきが大きくなります。
 縮伐を行う際は間引き剪定を行ってください。切り口は写真のように幹に沿って垂直(横向きに)に切ることが重要です。切り口に直接日差しが当たらないように枝などで影にする事で再生が早くなります。(図3)切り口にはゆ合剤などを必ず塗布してください。
 枝を大きく切除する際は、剪定した枝の葉数が全体の2~3割を超える場合は、樹が弱ってしまうため複数年に分けて切ってください。

図1 図2 図3

山椒

剪定を行う理由
  1. 生産量の安定(樹勢の維持)
  2. 樹形作り(作業効率の向上)
  3. 病害虫予防(品質向上)
剪定の時期

落葉する前に剪定してしまうと、新たな秋芽を出してしまう原因となりますので、休眠期に入り落葉してから行ってください。

小木から仕立てる

園地を見てみると主枝は3本以上あり、樹形が複雑になっているところがほとんどです。

主枝の数が多い時の問題点とは?

狭いスペースの中で枝が多くなり作業効率が非常に悪くなり、病害虫の発生も多くなるため、主枝の数は出来るだけ減らさなければなりません。
 小木のうちから主枝の数を制限し、育てていくことが重要となってきます。理想としては主枝の数は3~4本です。(図4)主枝の伸ばす角度は40~45度が良いでしょう。(図5)

図4

図5

成木剪定の注意点

まず樹の切った後どうなるかを自分の理想とする樹形をイメージしながら行ってください。(3~5年先の樹形をどうするか考える) 図4のようにすり鉢状の樹形となるようにするため、基本的には勢いの強い内向枝や徒長枝は切り取ります。ただし、ふところの細かい枝は切り過ぎ注意です。幹や主枝の表面に光が当たり過ぎると、日焼けにより剥皮してしまう可能性があります。また、重なり枝については作業効率が悪くなるので除去した方が良いでしょう。重なり枝の原因は切り返し剪定を行った後、その枝に出てくる枝を間引きしない事です。切り返し剪定をした翌年は、その枝から出た枝を間引く必要があります。

主枝の先端、もしくは徒長枝を活かす場合、たくさんの芽がある枝でもそれがすべて動くわけではありません。長い枝だと先端の芽だけ動いて間延びした枝となってしまうので8~10個芽を残す程度で構いません。その時の注意点としては基本的には、外芽で切る事です(伸ばしたい方向があるのであればその限りではありません)栽培面積が広い場合1本ずつ時間をかけて剪定していると、春までに間に合わないこともあります。そうならない為に、まずは樹形を乱す徒長枝を優先的に剪定して回り、そのあと細かい剪定に入ると良いでしょう。

毎年毎年作りたい理想の樹形のイメージは変えてはいけません。その理想を変えずに剪定していくことで、おのずと理想の樹に近づいていくでしょう。

切り口について

切り口は出来るだけ小さい方が、樹への負担が少ないため、切り口が大きくなる場合は残す枝に沿って切り、面を取ってあげることで癒合が早くなります。また、その傷口の周りに徒長枝が出てきた場合、1本を残しておいてあげればさらに癒合が早くなります。その枝は傷の大きさによりますが2年目に切ってあげると良いでしょう。切り口にはトップジンMペーストを塗り、樹勢が弱い場合は春肥においても少し多めに施用してあげることで癒合力が増します。

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