農業者が生産した農産物をJAが集荷して販売することを販売事業と呼んでいます。農業者が作ったものをどう有利に販売するかは、農業者の所得を高めることになるため、JAのもっとも重要な事業です。農産物の数量をまとめたり、一定レベルの品質に保ちながら安定供給をはかるため、共同販売(共販)をおこなうこともあります。
販売事業は、市町村段階の各JA・都道府県段階のJA和歌山県農・全国段階のJA全農という、3段階制によって機能・役割の分担が行われ、より有利性を発揮する販売事業が展開されています。
また、近年消費者の農畜産物に対する安全思考や、食料自給率についての関心が強まっています。それらの声に応えるため、JAグループは一体となり生産履歴記帳をはじめとする安全性の確保や、消費者とのコミュニケーションの促進を通じて、消費者に信頼される安全・安心な国産農産物の生産・流通につとめています。
農家の協同(共同)活動
みんなで栽培方法を考えて、共同でできる農作業は共同で行い、 収穫した農産物は共同で箱詰めして共同で販売する。一人一人の農家が集まって大きな力となり、 農業経営を維持・発展させる。そして消費者の皆様に良いものをお届けする。それが農家の協同(共同)活動です。
JA(農業協同組合)の生産販売事業は、そのような農業の協同活動を指導したり、お手伝いすることが仕事です。
みかんの選果場について
みかん生産農家が、収穫したみかんを持ち寄り、みかんの種類や、大きさ、外観の善し悪しを機械及び手作業で選別(選果)し、市場へ出荷する共同の施設です。 農家が交代で出勤したり、JAの職員や臨時作業員によって、稼働します。 有田地方では、特に温州みかんの出荷最盛期となる11月~12月は年間を通じて一番忙しい時期となります。
選果場=(共同選果場⇒共選)とも言います。
みかんの選果作業が終了すると
みかんの選果作業が終了すると、その後はっさく、いよかん、ぽんかん、きよみ、セミノールなどの中晩柑類(みかん以外の柑橘類)の選果作業が続きます。
また、柑橘類だけでなく、ウメやキウイフルーツなどの果実も共同で選果し、箱詰めして出荷します。野菜や花なども集荷場で集荷し、出荷します。一部、個々の農家で箱詰めし、出荷・販売だけ共同で行うものもあります。