農業者インタビュー
土と水とわたし#12
更新:2023年9月28日
今回は和歌山県有田川町で温州ミカン栽培に取り組む小川祐司さんにお話を伺いました。小川さんは祖父の後を継ぎ、ミカン作りに励んでいます。
就農のきっかけを教えてください
農業を始めたのは13年前です。調理師免許を取得するために専門学校へ進学していましたが、祖父から「地元に戻って来て、後を継いで欲しい」と頼まれたことがきっかけで、20歳のときに就農しました。
子どもの頃から農業には親しんでいてよく収穫作業を手伝っていました。当時は、何分でどれだけ収穫ができるのか挑戦しながら黙々と作業をすることが好きでした。
農業を始めて意識の変化はありましたか
私が就農して2年目の夏、農業の「いろは」を教えてくれていた祖父が体調を崩し、一人で園地の管理をすることになりました。突然のことで、まだまだ経験も浅く、他に人手もなかったのでとても大変でした。しかし、そんな大変な時に近所や部会の方々が技術の指導をしてくれたり、繁忙期である収穫時期には友人がサポートしてくれて、人に恵まれていると感じました。
人手不足の苦労を経験してきたからこそ一人での作業には限界があり、人と分業をすることでもっと効率的に農業を営めるのではないかと考えています。
今後の展望や目標について教えてください
これから先、ミカン農家として生き残っていくためには、担い手の育成や出荷体制を整えることが必要だと思います。そのため、数年前から新規就農者の受け入れを行い、担い手の育成に努めています。また、繁忙期に合わせて計画的に人材を確保し、働きに来てもらう人たちの育成や、人手不足に悩む近隣農家へ働き手を紹介するなどの活動にも力を入れています。
これからも農家として大きく成長していくため、仲間と共に成長しながら、販路拡大や収量増加を目指して頑張っていきたいです。
プロフィール
小川 祐司
- 生産している主な農産物 温州ミカン はっさく
- 営農地域:和歌山県有田川町
農業の魅力は、すべて自分で考えて仕事ができること。自分の思い描いたとおりの作業で、美味しいミカンが収穫できたときや、働きに来てくれた人々に喜んでもらえたときにやりがいを感じます。