農業者インタビュー

農業者インタビュー

土と水とわたし#21

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更新:2024年6月27日

今回は和歌山県広川町と糸我町で温州ミカンとバレンシアオレンジを栽培する玉田洋祐さんにお話を伺いました。日本の食と消費者の健康を守る農業がしたいとの思いで新規就農者として兵庫県から広川町に移住してきました。

就農のきっかけを教えてください

就農のきっかけは、約25年前に「日本の食」について学ぶ機会があり、添加物や農薬が与える身体への影響を知ったことです。消費者の安全を最優先にした農業に取り組みたいとの思いで、できる限り減農薬のミカン栽培に挑戦しています。

栽培方法はどのように学びましたか

就農前に季節労働者としてミカンと梅の農作業を経験して、就農後に出会った尊敬する先輩農家、JAの営農指導員から技術を学びました。「ミカンの樹を理解するには、10年かかる」との先輩農家からの言葉を胸に、自分なりの栽培方法も日々考えています。大変な作業も多いですが、それ以上に自分の納得のいくものができた時はうれしいです。いろいろ試行錯誤しながら、自分が納得する方法を見つけて実践しています。

農業へのこだわりや思いを教えてください

消費者の健康を守る農業がしたい、就農前から追い求めている農業スタイルを追求しています。一番労力がかかる除草作業では除草剤を使用したくないので草刈りの仕方を工夫し、剪定では日当たりの確保と風通しの良い園地づくりをすることで、病害虫被害対策をしています。減農薬を追求した結果、病害虫被害を受けて果実の外観を損ねるなど、数々の失敗も重ねましたが、最近では栽培の流れも掴めてきて思い描く農業に近づいてきました。周りの人にも本当に助けてもらっています。手本となる良い人にめぐり会えたことも大きいです。人と人との繋がりを大切にしながら、ミカンの樹を元気に育ててあげること、ミカンを食べる人を笑顔にすることが僕の仕事です。

今後の目標を教えてください

これからもコツコツと新植や改植を進め、経営規模の拡大と栽培スキルのステップアップを図っていきたい。それと、ゆくゆくは自分と同じ新規就農を志す人の応援やサポートをしたいとも思っています。担い手となる人材を少しでも増やすことで、これからの一次産業が生き残り、「日本の食」の明るい未来につながると嬉しいです。

プロフィール

玉田 洋祐

  • 生産している主な農産物  温州ミカン、バレンシアオレンジ
  • 営農地域:和歌山県広川町・和歌山県糸我町

新規就農にともない、周りの人には本当に助けられた。ゆくゆくは自分と同じ新規就農を志す人の応援やサポートをしたいと考えています。